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TEDでもスピーチをしたアダムグラント教授のGIVE&TAKE 『与える人こそ成功する時代』は何時でも始められる
ギバー:人に惜しみなく与える人
テイカー:真っ先に自分の利益を優先させる人
マッチャー:損得のバランスを考える人
アダム・グラント教授が伝えたいことは、SNSなどによって人とのコミュニケーションがしやすい環境だからこそ、困っている人がいたら積極的に助けてあげる人はギバー(与える人)としての素質を持っているなと。
その良い例がフォーラムなどでの書き込みや、Yahoo知恵袋などでの答えを提供する人、Wikipediaへ積極的に参加する人です。
また、「ゆる質」というのもあり、誰か知っていたらいいなぁっていう程度のゆるく質問をSNSで投げかけて答えを知っていれば教えてあげられる人などがギバー(与える人)なのでしょう。
2種類のギバー、自己犠牲のギバーと他者志向のギバーとの違いが人生での成功の差をつける
自己犠牲のギバーはいわゆる自分の時間をすべて他人のために使ってしまい、自分の仕事は一番最後になってしまう人のことです。
例えば、頼まれ事をすべてこなしてしまう人(お人好し)は人の仕事ばかりを助けてしまうので、朝から仕事をしていても結局自分の仕事を開始できるのが夕方からになるという「お人好し」は自己犠牲のギバーで間違い無いでしょう。
また、フリーランスで仕事を請けている人で、無茶なスケジュールで依頼された仕事を破格の値段で請け負う人が多いと聞きます。
本を通じて知ったことなので、実際に会ったことはないのですが、スケジュールが厳しいのにお願いしてくる仕事を断ることができずにズルズル仕事をしてしまう人もある種の自己犠牲のギバーではないかと
それとは反対に他者志向のギバーは与えるだけではなく、自分の利益になることも忘れないという点が大きな違いでした。
誰かのために役に立ちたいという気持ちは同じでも相手の言われるがままに作業をこなしていては、テイカーに自分の時間を奪われているだけのようになります。
マッチャーは損得のバランスを考える人ということなので、他者志向ギバーはマッチャーと似ているのではないかと思ったが、損という部分についての考え方が少し異なるのではないかと。
その理由として『借りを作る』というのが、マッチャーの考え方で、『利己的ではあるが、他人を思いやる気持ちがある』のが他者志向ギバーという違いが見えてきます。
利己的とは自分の利益だけを追求しようとするさま
他人を思いやる気持ちとは、相互関係が良くなるような関係作りが自然にできるということ。
ギバー(Giver)に変わってゆくことが出来る
本書を通じて私自身のこれまでの行いがマッチャーでよりかなと感じていましたが、読み進めてゆくうちに環境によって、テイカー、マッチャーもギバーへと変わっていった例が多数ありました。
完全なギバーではなくても近づいてゆくことができるという例を受けて仕事へのあり方を変えてゆく、生活のあり方を変えてゆくことが成功する一歩だと感じた1冊でした。